ELECOMのUSBメモリが認識されない。自分でケースを開封
2020年04月06日(月)
東京都内からの依頼です
USBメモリがパソコンから認識されなくなったため、依頼者様が自分でケースを開けてみたとのことです
①は送られて来た状態の写真です。既にケースが開けられて封筒に入っていました
ELECOMのこの製品はケースから簡単に基板を取り出すことができます
顕微鏡で確認しましたが曲がったような形跡はありません
コネクタ周辺の半田不良はなく、測定器で各部の信号を確認しても異常はありません
コントローラの信号波形を確認すると、僅かに信号の出ていない箇所がみつかりました。
このコントローラは最も交換しにくい64接点の製品です。
端子式ではなく接点式で基板に半田付けされていて、更に、このチップの裏面も基板に半田付けされています
このコントローラを取り外すには熱で破損しないように特別な方法が必要です
しかし、顕微鏡の倍率を最大に拡大するとコントローラの接点の数か所に半田不良があるのを突き止めました
半田補強をすることにより無事に認識され、データを取り出せました
軽度物理破損で料金8000円を頂きました
今回の依頼品は難易度の高い作業ですが、弊社では軽度物理破損と位置付けています
USB3タイプのコネクタが大きく曲がって認識されない
2020年04月05日(日)
茨城県内からの依頼です
今回のUSBメモリはコネクタが曲がってパソコンから認識されなくなったのでデータを取り出したいとのことと、曲がったらどうして曲げ戻すのが良くないのかとの質問です。
①の写真はケースから中の基板を取り出した状態です。大きく曲がっていることが分かりますが、それ以上のことは分かりません
②の写真は横から見ていますが、かなりの曲がりがよく分かります
③の写真はコネクタの状況が分かるように拡大しています
顕微鏡の倍率を上げると9本の導電端子の4本が完全に取れていることが分かります
この状態で曲げ戻しても戻りません。曲げ戻すと回路パターンが剥離してしまいます。依頼者様にこのことを報告して納得していただきました
この依頼品は他にコントローラの接続部が10か所以上半田外れていたため補修してデータを取り出しました
軽度物理破損で料金8000円頂きました
曲げ戻すと外れた箇所の接触不良で不安定な電気の流れとなってチップやデータの破損の心配があります
SUNDISCのUSBメモリが認識されない曲がって
2020年04月04日(土)
北九州市内からの依頼です
SUNDISC製の珍しい症状の依頼品です
①の写真は依頼品の外観です
同封されているメモ用紙には曲がって認識されなくなったと記載されていました。
形からすると一体型に見えます。一体型は回路がないため通常は作業できずに返却になります
②の写真はケースから取り出したものです。ケースを慎重に削り取りながら開封していくと、やはり一体型でした。
この瞬間に作業中止と判断、念のために端子間の抵抗値を確認するも正常、お手上げと思いつつ、顕微鏡で確認すると微小チップがついていました。
何だろうと思い測定器で確認すると全く反応しません。
経験的にひょっとして、これはヒューズか?
チップを交換して測定器で確認すると信号の反応が出ました。
リード線を繋いでパソコンに取り付けると見事に認識されました。
このような製品があったのですね。
とても良い経験をさせて頂きました。
軽度物理破損でで料金8000円を頂きました