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岡山県内からの依頼です
コネクタが金属製ではなく、脆いプラスチック製の破損ＵＳＢメモリが届きました。ＧＩＧＡＳＴＯＮＥの製品です。
最初の写真のように僅かですが曲がっています。この種の製品は僅かな曲がりでも重大な破損のものが多く見受けられます。
僅かに曲がっていても、実際には内部で割れていることが多く、データを取り出せないことがしばしばあります。
顕微鏡で確認すると、やはり基板が割れていました。
このように割れていると、半田付け処置ができないことが多く、ヒヤヒヤの思いで約１０カ所の回路パターンの断線箇所を半田付け処置しました。
この回路パターンは毛髪程の非常に細く、慎重に作業を進めます。
半田処置を施してパソコンに取り付けるとみごとに認識されました。
ほっとする瞬間です。
実は、この依頼品は破損の症状が悪くてデータを取り出せないのではと判断して暫く作業に取り掛かれませんでした。一日がかりの作業でした（何度も休憩したため時間がかかりました）。
この製品は僅かな力がかかっても割れやすいため使わない方が良いのではと思います。

福井県内からの依頼です
パソコンに取り付けた状態で落下、ケースが割れて中の基板が見えた状態のＵＳＢメモリが届きました（下の最初の写真）。
一般的にこのようにケースが割れるほどの刺激を受けると基板の破損はひどい状況です。
コネクタは完全に取れてしまっています。
そして、ＵＳＢ３タイプの９本の端子は全て取れています。
三番目の写真は端子が取れた部分を拡大したものです。
パソコンと一緒に落下させてこのように綺麗な形での導電端子の破損は珍しいです。
対処する立場からはこの程度で済んで安心します。
軽度物理破損で８０００円頂きました

大阪府内からの依頼です
ＵＳＢメモリをパソコンに取り付けたまま落としたら認識されなくなったとのことです。
この依頼品は今までにない破損の症状を起こしていました。
届いた依頼品を取り出すとケースから中の基板が取り出されていました（最初の写真参照）。この写真のようにコネクタが曲がっているだけのように見えます。
パソコンに取り付けても反応しません。
コネクタの導電端子の導通テストをすると断線症状のため迂回のリード線をつけました。コネクタの内部で断線しているようです。しかし、パソコンからは以前として認識されません。
これはかなりの重度物理破損かと思い更に顕微鏡で確認を進めると、異常を見つけました。
二番目の写真で、赤枠と黄色枠で囲んでいる部分です。
本来、この場所は赤枠で囲んでいるバイアス抵抗が付いています。黄色枠の部品をよく見ると割れています。①の部品は正常なバイアス抵抗ですが、②のバイアス抵抗は欠けています。
この抵抗器を交換すると無事に認識されました。

パソコンを落下させたときの衝撃でケースが外れ、この抵抗器も割れたようです。
軽度物理破損で８０００円を頂きました