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2020年02月24日 記事
USBメモリのコネクタが横に曲がって認識されない

2020年02月24日(月)

兵庫県内からの依頼です
パソコンにUSBメモリを付けた状態で物が当たって横方向に曲がり、認識されなくなったとのことです。
写真①は平面から曲がり具合が見えるように撮影したものです。ほんの僅かですが下方向に曲がっていることが分かりますが、大した曲がりではないように思えます。
②は基板を取り出した写真です。この写真からも導電端子の異常は見えません。
測定器でコネクタの両側の導通を確認しても正常です。
確認のため電気を通してみてもコネクタ部分の電圧は正常でしたが、信号線に信号が出ていないことが確認されました。もしかしたらコントローラの破損ではと一瞬戸惑いました。
コントローラが破損していると作業はとても時間がかかります。時には一日がかりの作業になることがあります。
コントローラの異常の場合は一般的にメモリを外しての作業に切り替えます。理由はコントローラを交換しても症状が変わらないことがあったり、コントローラを取り外すのにとても時間がかかるからです。
また、コントローラには端子のないものがあり、更に、コントローラ本体の下面が基板に半田付けされていることが多く、そのような場合はコントローラを加熱しなければならず、細心の注意が必要になるからです。
コントローラの端子の部分で信号を確認すると、この場所は正常です。すると、コネクタとコントローラ間で断線かと判断し、この間の導通をみるとやはり導通がありません。
ここまで確認できれば、残りはこの間に過剰電流が流れないように付けられている保護抵抗を疑うだけです。
保護抵抗の導通を確認しようと顕微鏡で見ると、見つけました、保護抵抗の微小チップの箇所で回路パターンが断線していました。しかも、2本の信号線の両方とも断線していました。
半田付け処置をしてパソコンに接続すると無事に認識されました。
原因はUSBメモリをパソコンに付けた状態で横方向に力が加わった時、導電端子がずれて回路パターンが断線したようです。

軽度物理破損で料金8000円をいただきました。

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