ELECOM 32ギカのUSBメモリが認識されなくなった
2020年09月28日(月)
愛知県内からの依頼です
依頼品は愛知県内からです。愛知県からの依頼はとても多いのですが、理由は何でしょうか。確か、工業の町ですですね、トヨタ自動車など沢山の企業が集中しています。
今回の依頼品はコントローラに関するもので、このコントローラのトラブルは圧倒的に多く発生しています。USBメモリの心臓部で、重要な役目を果たしていて日進月歩で新型のチップが開発さりています。
まち、USBメモリの破損について調査、修復、作業の難しさはこの部分です。
一番目の写真は依頼品が届いた状態です。外観は全く異常ありません。認識されなくなったUSBメモリ常にこのような状態です。ケースを開封しなれけばどうなっているのか想像がつきません。
二番目の写真は開封した状態です。こら状態でも異常はみられません。やはり、認識されなくなったUSBメモリのいつものパターンです。
三番目の写真はコントローラが装着された側です。
今回の認識されなくなった原因は赤丸で囲んだコントローラの半田の外れです。認識されなくなった場合の通常の調査の順序は、コネクタの導通確認、電源抵抗チップ、コントローラの半田確認の順に確認していきます。
今回の依頼品はコントローラの48箇所の無端子接点が半田の外れをおこしていました。
軽度物理破損で8000円いただきました。
回転式USBメモリのコネクタが取れた
2020年09月25日(金)
横浜市内からの依頼です
依頼品は回転式のUSBメモリです
パソコンにUSBメモリを付けたままぶつけて金属のコネクタ部分が取れたとのことです。
一番目の写真は郵送されてきたUSBメモリの外観です。コネクタが外れています。
二番目の写真はケースを開封して中の基板を取り出した状態で、コネクタが取り付けられていた箇所が見えます。
三番目の写真はコネクタの導電端子が外れた箇所を拡大したものです。
今回の依頼品の特徴は、4箇所の導電端子が外れた箇所はすぐに分かりますが、見落としになるのは、赤線で表示しているパターンの断線です。
この部分は顕微鏡の倍率を上げなければ目視では見えません。また、この断線箇所の線の幅は毛髪の太さ以下ですので半田付けが非常に細かい作業になります。
この依頼品はこの箇所の処置で完了しました
軽度物理破損で8000円頂きました
IODATAのUSBメモリが認識されなくなった
2020年09月21日(月)
神奈川内からの依頼です
突然IODATAのUSBメモリが認識されなくなったとのことです。
依頼者様は特に認識されなくなった原因が思い当たらないとのことでした。
今回の依頼品は後述するように、時々発生するものの、非常に困難、かつ、高度な処置を要する症状です。
先ず、①の写真は依頼品の外観です。この写真からは内部が見えないため状況が分かりません。
②の写真はコントローラが装着された側から見たものです。
顕微鏡でコネクタの部分を確認するも、全く異常は見られませんでした。
コネクタ部分の導通チェック、電圧、信号チェックなども正常です。
しかし、メモリの端子チェックを波形で確認すると信号が来ていませんでした。
ここまで確認すると残る疑問の箇所はコントローラです。
コントローラの入力信号は正常ですが、出力がありません。
顕微鏡の倍率を上げると、③のコントローラの拡大写真の赤枠で表示している箇所で半田剥離が見つかりました。
近年のUSBメモリの半田付けは低温半田が使われているため、製造時点では各部品が熱で破損する心配がなくなった反面、半田の強度が下がったことによる半田の外れが発生しやくなっています。
この部分の半田処理は非常に細かいため作業は最も困難なところです。
今回の作業時間はおよそ30でした
軽度物理破損で8000円いただきました。